2009年12月9日水曜日

私を立山につれって【立山 山スキー報告】



山域:立山
日時:11月21日~23日


もはや近年恒例とも言える『11月連休の立山山スキーツアー』
しかし雪が降らない・・。果たして立山に行って初スキーを楽しめるのか?と一抹の不安を抱えながら計画を練るのであった。

11月21日(土)雨、ガス
メンバー:(A里)、浅瀬
天候は雨。しかしこの雨も上では雪に違いない、と車を走らせる。
『室堂までの除雪の見通しは立っていません』とのアナウンスを聞きながら8:50、美女平へのケーブルカーに乗る。美女平に着くと今度は、『本日のアルペンルートは終日運休となりました』
「えっ?」と思うも、
「じゃあ浅瀬くん、歩こう!」とA里さんはやる気満々、楽しそうですらある。
なんですかそのテンションは?
まあそれも面白いかと、重荷(山スキー一式、ザイル・ガチャ類・プラブ)を背負い歩き出そうとすると、「止めてください」と止められてしまった。
「じゃあ扇沢に行こう!」A里さん。ホントにどうしたんですか?そのテンションは??
扇沢まで回り、高い高いチケットを買って、何度も乗り継ぎにイラッとしながらようやく室堂に着く。
ガスの中を雷鳥沢まで行き、エスパースを張る頃には真っ暗であった。
「いやー、今日入れて本当に良かったよー」
A里さん、本当に嬉しそうですね。

14:25 黒部ダムの上




11月22日(日)晴れ、のちガス
メンバー:浅瀬、崎田、(A里、W狭、S村)
今日はそれぞれパーティーを分けての行動である。
A里さんは全装担いで雷鳥沢を詰めて立山三山を縦走するという。ガンバッテください。
浅瀬は、今日上がってくるW狭クンと合流して龍王岳東尾根の計画。
それまでの間に1本滑るか、と雷鳥沢の右を上がる。100mほど上がった所でシールを外して一滑り。パウダースノーに快適なシュプール。今年の初滑り!ひゃっほー

それから室堂に向かい、後続Pと無事合流。
崎田さんとS村は雷鳥沢のベースに入って山スキーに向かう。

浅瀬、W狭の2人で一の越山荘に向かう。
ちょうど全く同じタイミングで小松ブルーベルも同ルートに取り付くということで、一緒に準備をする。一の越山荘から眺める龍王岳東尾根はなかなか岩稜チックでゾクゾクする。
小松ブルを先頭に取り付きまで下って取り付く。下から見上げると思ったより傾斜が寝ていて、小松ブルPは「うちらザイルを出さないで行く」とのこと。それじゃ面白くないっしょ、と途中で右手の岩稜でザイルを1ピッチ出す。W狭クンにリードしてもらったが、スラビーな岩にうっすら雪が乗って結構いやらしい。カムを持ってきて正解。
あとは小松ブルPのトレースにのって進むが、正直トレースがあって助かった。『龍王岳東尾根、簡単やよ』という情報だったがなかなかに渋い。さらに北面はスパッと切れ落ちた断崖絶壁で、室堂の近くにこんなにも立派な岩場があったのか!と目を瞠らされる。
ようやく龍王岳頂上に立ち、一の越山荘へ向かう。


一の越山荘では、バッタリ縦走を終えたA里さんと合流。あとは雷鳥沢に帰るだけ。の筈だったが、浅瀬はプラブに山スキーを履いたがこれがフニャフニャで全く山スキーにならない。ワカンに完全に置いて行かれ、クタクタヘロヘロになってやっと雷鳥沢に帰着。
先行した筈のA里さんは暗闇の中、別の所にテントを張ったと携帯に連絡があった。
山スキー組は3本滑って大満足だったそうな。

6:09 トイレの行列につきながら雷鳥沢を眺める。


11:43 龍王岳を見上げる。


 
11:45 龍王岳の取り付き



12:50 1ピッチ50mいっぱいザイルを伸ばす。リードはW狭くん、頼んだ!



14:50 龍王岳山頂


11月23日(祝)晴れ
夜半強風降雪あり。しかし朝起きると晴れており、すっかり斜面はリセットされている。
山スキー組はツボ足組のW狭クンを残して雷鳥沢を登る。
御前荘に立ち『岩と雪の殿堂』『試練と憧れ』劔岳を眺める。今年もこの景色を眺めることが出来たぞ。満足。
それでは、と劔沢にエントリー!劔岳に向かってとドンドン滑り降りていく。あっと言う間に劔沢のテン場に到着。いやっほー大満足じゃー。
劔沢を上り返して、あとは雷鳥沢を下る。上部は雪質も軽かったが、下部は少々腐り気味の上、地雷(岩)が雪の下に隠れてて、ガツッという嫌な音を聞くことになる。
テン場でしばらく待ってW狭クンと合流して、室堂へ。
室堂でA里さんと合流し、立山と扇沢と別れて下界へ。


7:51 雷鳥沢の登り



8:55 剱御前小屋でシールを外します



9:09 剱沢を滑ります!雪は例年より少ないですが、滑降には問題なし。



9:11 剱岳に向かって滑り降りる!このロケーション・醍醐味を味わうと、もう!!



9:14 あっという間に剱沢のキャンプ場



10:34 登り返しての雷鳥沢の滑り。上部は岩が露出しておりしばらく歩いて下らなければならない。



10:35 そして転ける。雷鳥沢の下部は雪が重め




今年は雪が少ないといわれながら、やはり立山、十分楽しませてくれた。また初日こそ天候は悪かったが、その後は天候も比較的良く大満足の山行となった。
また参考として、今回の山行はパーティー分けしての行動が多かったため携帯電話が大活躍してくれた。立山周辺に限れば携帯は使えます。