2009年3月24日火曜日

食う寝る登る【五龍岳GⅡ中央稜】

山スキー同好会番外編その1。
滑るだけはないですぞ、たまには登ってみました。

日時 2009年3月20日~22日
メンバー 高橋、浅瀬(めっこ)
ルート GⅡ中央稜~五龍岳

3月20日
3月の3連休で鹿島槍に行こうかと思っていたけど、色々と準備不足などもあり結局、西遠見ベースの五龍東面雪稜合宿に変更する。考えてみたら1年半ぶりくらいの山であり、荷物の準備などに手間がかかる。

午前中まで天気が悪い予報だったので、いつもよりゆっくりめの出発とする。スキー場の雪もかなりわびしくシーズン終了間近かな予感。ゴンドラで一気に標高をかせぎ、まずは地蔵の頭へ向かうが、久しぶりに全装を担いでの歩荷はつらかった。

終始ガスの中であり、展望もないまま妙に暖かい遠見尾根をなんとか歩く。西遠見には3時間ほどで到着するが風が強い。先行Pも何組もいてテン場はちょっとにぎやかなテント村状態であった。


夕方になって視界が晴れてくると、いつかは行きたい鹿島槍北壁が見えるが雪が少ないせいかやせて見えた。二人で相談した結果、GⅤの直下の岩壁はつらいだろなーということでGⅡに変更することにした。と、ここまで決まれば特にやることもなく、飯をくって19時前には就寝した。

3月21日
昨夜夜半より気温が下がってきている上、朝方まで風が強かったこともあり二人して寝坊する。結局、6時に起きて、7時にベースを発つ。天気は快晴であり、風もおさまり絶好の登攀日和である。

何組かがほぼ同時に取り付きに向かう状態であったが、うまいこと分散し、GⅡへは僕らを含め2パーティーが取り付くことになった。GⅡ中央稜の核心は出だしのルンゼというか藪っぽい雪壁というか、それをつめあがるのだが、雪もそこそこに締まっており、なおかつ先行Pがいたこともありほぼノーザイルで進む。上部のルンゼの細くなったあたりでアンザイレンし支稜線上に出る。


ここからは、広い尾根をひたすらのぼり、時折雪壁を登って5時間ほどで主稜線に出る。天気もいいことからそのまま一般道をすすみ五龍頂上をめざすが以外にもこの一般道が嫌らしかった。日ごろの不摂生もたたり、歩くのがしんどかった。五龍の頂上からは剣ははじめ、頚城の山々も見晴らすことができなかなかの景色であり久しぶりに気分がよかった。











恐怖の一般道をのんびり下りベースには15時30分到着。乾杯して飯食ってやることがないからまたまた19時前には就寝した。

3月22日
朝からどんよりしている。しばらくすると雪がちらついてきたのでもう1本で考えていたG0は早々にあきらめベース撤収。なんとか雨に濡れる前に下山しようするも時既に遅し。ゴンドラ駅に到着したころにはずぶ濡れ状態。飯森の24時間営業の公営温泉で汗を流し、昼過ぎには金沢に到着してしまった。










天気めぐりがあまりよくない中1本だけでも登れてよかったと思う。雪稜はスキーとは違って登った充実感が明らかに大きいものであることを再確認できた。今回はGⅡだけだったが、五龍東面での三ツ星ルートはやはりGⅤであり、もう少し登り込んでから再度挑戦しようかと思う。そして、その次くらいには隣の北壁へ向かいたいものである。

2009年3月15日日曜日

不都合な新雪【北ノ俣(敗退)】

日時 2009年3月15日
メンバー 高橋、浅瀬(めっこ)
ルート 和佐府橋~飛越トンネル~1700Pあたり~打保谷右俣~飛越トンネル~和佐府橋

当初滑りはやめて錫杖か五龍あたりに登りに行く予定だったけど、前日までの春の嵐に恐れをなして日曜日にワンデイで北ノ俣を目指すことにした。が、あまりに情けない結果だった・・・

主な敗因の言い訳としては1)思いがけない新雪量2)ありがたすぎるぽかぽか陽気3)想定外の林道歩きである。まあ、わざわざ書き残す必要もないが自分への戒めのためにも記録を残すことにする。

3時30分に金沢を出て、神岡までは順調に車を飛ばすことができたが山之村は一面白銀の世界。日の出前ということもありのぼり口にたどり着くまで30分ほどうろうろしてしまう。ようやく和佐府橋にとどりつき林道を進もうとするが雪が多くて断念。林道の長さに嫌気を感じながらも6時30分発。

延々とす脛ラッセルを続け、トンネルに到着したのは2時間後。この時点で北ノ俣をあきらめた。なお、この時スノーも-ビラ-とすれ違い僕らが2時間かかった道のりはたったの10分で来れるらしい。できればもっと早くに追いついてもらいたかった。

雪はすっかり止みあたりは春の陽気に包まれだした。ということは、雪が腐るのもはやくいかんともしがたいラッセルが日ごろの行いの悪い二人の股関節を苦しめだす。その上、なんだこの尾根は!!登れば下り、下れば登りの繰り返しで一向に標高差が稼げない。

標高1700mあたりのピークで大休憩。ぽかぽか陽気のなかで、おっさん予備軍の世間話がはじまれば敗退ムードがただよいだしてしまう。結局、股関節が痛いというお互いの問題が合致した時点で敗退決定。帰りは打保谷右俣あたりを軽く滑ってちょっと登り返そうということになる。

この打保谷右俣も本当の上部は雪質もほどほどでよかったが、4ターンくらいで終了。あとは、藪沢を可能な限り下り、1400m付近で沢割れ。結局、藪尾根を登り返す。トンネルに戻ったあたりで件のスノーモ-ビラ-と再度遭遇し(彼らはスノーモービルで寺地山を目指していたらしい)、しばし雑談後和佐府橋に戻る。

帰りの林道は行きと様相が一変しており、春の日差しが路面の雪を溶かしてしまっていた。法面にはフキノトウも見事に育っており、いつの間にやら春が到来していることを痛感したのであった。











と、素敵な締めくくりにしようと思ったけど、こんなんじゃ今年の滑りのシーズンはどうなるんだ!!

○本日の断面観察結果
場所 飛越新道1670m付近
積雪量 300cm以上
断面状況 新雪10cm/こしまり雪30cm/ザラメ5cm/しまり雪10cm/
ザラメ10cm
CTH 30@60cm ザラメ

2009年3月12日木曜日

モナカはお好きですか【乙妻山・佐渡山】

日時 3月7、8日
メンバー 高橋
ルート 7日 戸隠大橋~佐渡山南コル~乙妻山北東斜面~乙妻山      
8日 戸隠大橋~佐渡山~戸隠大橋

7日 乙妻山北東斜面
近場に雪がないのでまたまた遠征する。が、パートナーはいないので単独とあいなる。金曜日の夜に家をでてその日は道の駅で車中泊。ガイドブックによれば長い行程になるとのことだったので早出しようと思っていたにも関わらず一人だとどうも寝坊しがちである。結局、7時に大橋を出てとりあえず佐渡山南鞍部を目指す。

先行者があるらしくカリカリ斜面に薄っすらとトレースが残る。一人だととても淡々と歩みを進めることができ、乙妻沢出合には9時着。先行Pに追いつき、北東斜面のラッセルを引き受ける。朝方は風が強く雪が ちらついていたけど、徐々に回復し、山頂に着い頃には快晴であった。

北東斜面にはトレースが一つもなくうれしかったけど、モナカ状の雪質であり滑りは最悪。2000m以下はカリカリ斜面になってしまい消化試合なりに出合に戻る。

これで終わりかと思えば、再度鞍部まで登り返さねばならずだらだらと歩みを進め14時過ぎに大橋に到着。かなり評判の大斜面を期待していたが、アプローチが長い割には大したことのなく意気消沈気味に風呂につかる。その後戸隠キャンプ場の駐車場に移動し、一人ですることもなく19時には就寝。






8日 佐渡山西面
ここまでくれば下がる必要はないのに気温が下がり氷点下5度くらいの朝を迎える。どうせカリカリ斜面なので気乗りしないが地域の概念把握を目的に佐渡山へ向かう。

前日のトレースがかちこちに凍っており登りにくいこと限りなし。それでも淡々と歩みをすすめればあっけなく山頂着。カリカリ尾根を戻る気はせず西面の沢に滑り込む。とは言ってもここもカリカリ。その上、1600mあたりから沢割れがあったため山腹をトラバース気味に進む。結局は、尾根に戻り大橋へと向かう。

なんとなく消化不良気味の遠出だったので戸隠の雪稜の見物がてら神社によってみた。どうやら奥社というものがあるらしく、近くのみやげ物屋でクロスカントリーを貸し出していたようなのでテレマークで奥社詣でに向かうことにする。杉の大木の並ぶ参道をテレマークで進む様は他の参拝者に笑われる。30分ほどで奥社に到着し、今年の初詣をやっとで果たし、神社の境内にテレマークターンを刻みつつ戻る。雪がゆるんでおり一番楽しかったかも・・・






さらに、休日昼間割が使えるのが砺波までだったのでミュゼふくおかでやっている石川直樹の写真展を見物し金沢に戻る。

○本日の断面観察結果
7日 乙妻山北東面(2000m付近)
積雪量 250cm
クラスト層5cm/しまり雪20cm/ザラメ3cm/しまり雪40cm















8日 佐渡山西面(1800m付近)
積雪量 230cm
クラスト層5cm/しまり雪10cm/ザラメ15cm







2009年3月4日水曜日

白谷にも雪はなし【三方岩岳白谷右俣左岸尾根】

日時 3月1日(日)
メンバー 高橋、永井(めっこ)
ルート 馬狩料金所~白谷右俣左岸尾根~三方岩岳

雪が少ないことは百も承知だけど、白谷は裏切らないだろうと思って望むことに。金沢を出るのが遅れて自然学校についてみてびっくり。県外ナンバーの車がたくさん居たのである。白谷もメジャーになりました。

左岸尾根に目を向けると下部はもう4月くらいの様子で果たして取り付けるのか?多少迷ったけど、なんとか尾根に乗ることができ一路三方岩を目指す。

登りながらも昨日のものと思われる滑降跡が散見され、谷の様子を見ても怪しい雰囲気を感じつつ上を目指す。1500mあたりのピークを過ぎたあたりで先行者が滑り下りてくるのが見えた時点で谷の滑降は無理なのだと理解し、ピークハントに切り替える。

白谷の源頭はどこか白馬をスケールダウンさせたような感じで、雪の少ない今回はやたらとミックス壁風である意味カッコいい。頂上付近はカリカリ気味で嫌らしいトラバースをこなして山頂に。でも、天気も怪しくなってきた上、僕らにはラーメンタイムは存在せず立ったままパンをかじるくらいなのだとのたまいすぐさま下山。

まあ、尾根もそれなりに楽しめたが谷に行きたいものである・・・・。

あっという間に麓におりたち山行終了。谷を滑れず残念だったけど、ヒロッチに裏山を案内できたからよしとする。来シーズンに期待しよう!!

2009年3月3日火曜日

白山ワンデイ!!



厳冬期の白山にワンデイで行きました。
天候にも恵まれ最高でした。

2月28日
形屋(フウロ)浅瀬(めっこ)
白峰ゲート~白山御前峰往復

前夜8時頃到着、浅ちゃんは9時頃。ゲートから先は除雪済、MTBも持参。ビールと弁当を食べ無理やり就寝。往復約50Kの山行は体力、持久力、気合がなければ出来ません。

0:08ゲート
MTBに乗り出発、…が300Mで除雪終了。ショック!まあ気合いで歩こう!

1:37百萬貫岩。暗い県道をライト頼りにガンガン歩く。単独じゃ出来ません。浅ちゃんありがと。

3:08市ノ瀬。ここでプチ休憩、辛い歩きで股間節が痛い。足に靴ずれも…、いいブーツを買わなくては。

5:04別当出合。かなりハイペース、浅ちゃんについてくのやっと、足が痛い。朝食を摂り休憩、エネルギーを蓄え5:35に出発、怖い一本橋へ…

7:43甚之助小屋。浅ちゃんペースダウン。県道のハイペースが効いたのかな?小屋は雪に埋もれどこへやら…

9:51室堂平。弥陀ヶ原から上は氷化。クトーも効かずアイゼン歩行、厳冬期の室堂の宿泊棟は完全に埋もれ暖冬だけどさすが豪雪地帯。

10:38御前峰。ちょうど10時間半。やりました厳冬期の山頂。快晴で素晴らしい展望、北アルプスもすぐそこに最高です。

でも浅ちゃんがいない。室堂に小さく人影とりあえず寒いので室堂まで滑降。氷化でエッジも効かず1ターンで20M以上降下、コケたら終わり。

室堂で浅ちゃんと合流。スキーデポで山頂へ
ビジターセンターの屋根で昼寝して待つことに。

12:20室堂発。さあ楽しい滑降でも相変わらずエッジが効かない。でも負けません。次は別当谷、おいしい斜面がいっぱい。貸切です。

13:30別当出合。あっという間でした。一本橋の氷も解け楽勝。でも浅ちゃんがいない。砂防取付けの急斜面で苦戦模様。

14:30市ノ瀬。春の陽気でトレースも消え大変。この先ゲートまでも苦痛だろう。

16:40ゲート。やっと到着。足がボロボロ、でも満足。30分後浅ちゃんが到着。お疲れ~